引越し時の掃除について

キッチン・浴室・トイレなど水回りの掃除方法

シンクの掃除

引越し前の旧居の掃除において、最も手間がかかり、掃除箇所も多いのは水回りの掃除ではないでしょうか。日頃からまめに掃除をしていなかった場合などは、水垢やカビなどを落とすのも大変です。

キッチン・浴室・トイレ等の汚れは、敷金返還にも影響してきますので、掃除しなければならない個所をリストアップし、「浴室を掃除する日」、「キッチンを掃除する日」など計画的に進めて、引越までに掃除を終えて下さい。
以下にて、掃除に必要な道具や、汚れのチェックポイント、掃除方法などご紹介しますので、参考にして下さい。

水回りの掃除に必要な道具

掃除道具

水回りの掃除をする際に必要な掃除道具をご紹介します。掃除道具や洗剤一つで、汚れの落ちに差が付くことがあります。100円均一などで揃えられるものも多いので、掃除を始める前に、一通り掃除道具を揃えることをお勧めします。

  • ・雑巾
  • ・スポンジ
  • ・メラミンスポンジ
  • ・トイレブラシ
  • ・クエン酸
  • ・重曹
  • ・塩素系カビ取り剤
  • ・歯ブラシ
  • ・トイレ用洗剤
  • ・中性洗剤(台所用・浴室用洗剤)
  • ・お酢

水回り汚れのチェックポイント

水回りの掃除をする際、チェックする汚れをまとめました。参考にして、各箇所の汚れがないかチェックして下さい。

キッチン シンクの水垢、排水溝の汚れ、水栓金具の水垢、コンロ・レンジフード・壁の油汚れ、冷蔵庫下のサビ跡
浴室 浴槽・壁・床・天井周り・カウンター・手すりなどのカビや石鹸カス、水栓金具・鏡の水垢、排水溝の汚れ
トイレ 便器の黒ずみ。黄ばみなどの汚れ、床や壁の汚れ、ウォシュレットノズルの汚れ、給水管・鏡などの埃
洗面所 鏡・水栓金具・洗面ボウルの水垢や石鹸カス、排水溝・排水管の汚れ

キッチンの掃除方法

キッチンの掃除

まずはキッチンの掃除方法についてご紹介します。キッチンではガスコンロやレンジフードの油汚れや、シンクの水垢など頑固な汚れがあります。以下の方法を参考にして、効果的に掃除を進めて下さい。

シンクの水垢

長年放置した水垢は、通常の拭き掃除では落とすことができません。シンクの水垢汚れは、メラミンスポンジでこするとよく落ちます。メラミンスポンジは、洗剤を使わずに水を付けて、軽くこするだけで汚れを落とせます。100円均一なでの手軽に入手できますので、試してみて下さい。

メラミンスポンジ

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水栓金具の水垢

水洗金具の水垢は、クエン酸水を使用して掃除します。長年放置した水垢は、通常の水拭きでは落ちません。そこで、クエン酸水を水垢汚れに吹きかけ、テッシュでパックして、しばらく置きます。汚れの具合によっては長時間放置しておきます。その後、歯ブラシ等でこすると、頑固な水垢汚れを落とすことができます。

クエン酸水

500mlの水に対して小さじ2~2半のクエン酸を溶かし、スプレーボトルに入れます。これがクエン酸水です。クエン酸はドラッグストア等で販売されています。

※クエン酸は、塩素系漂白剤と混ぜると有毒ガスが発生しますので、一緒に使用しないでください。
※鉄、セメント、大理石に使用すると錆びたり傷んだりしますので避けてください。

コンロ・レンジフード・壁の油汚れ

キッチンのしつこい油汚れには、重曹水を使用して掃除をします。重曹水を油汚れに吹きかけ、その後拭き取ります。それでも落ちない場合は、重曹ペーストを油汚れに塗り、暫くおいてから、歯ブラシなどでこすると、油汚れを落とすことができます。

重曹水

約40度のお湯100mlに、小さじ1程度の重曹を溶かして、スプレーボトルに入れます。これが重曹水です。重曹はドラッグストア等で販売されています。

※アルミ、木製品、フローリング等は変色したり、傷付けてしまったりするので避けて下さい。

重曹ペースト

重曹3に対して水1を入れ、ペースト状になるまで混ぜると重曹ペーストができます。

排水溝の汚れ

排水溝はぬめり汚れや、ごみ受けにゴミがたまっている場合があります。そのような場合は、食材カスなどのゴミを捨て、歯ブラシやスポンジに中性洗剤を付けて擦っていきます。
排水溝の構造にもよりますが、排水トラップを外せる場合には、外して掃除していきましょう。

<ディスポーザーの場合>

最近では、排水溝ではなくディスポーザーが付いている物件も多いようです。
ディスポーザー内部の掃除は、角氷をディスポーザー内部の半分程度入れ運転すると、汚れが取れます。蓋や投入口部分は、中性洗剤を付けたスポンジ等でこすって下さい。

浴室の掃除方法

浴室の掃除

浴室は、湿気が多い環境のため、カビや石鹸カスなどの汚れが目立ちます。ここでは、浴室の効果的な掃除方法を個所ごとにご紹介しますので、参考にして下さい。

浴室内のカビ

浴室内の頑固なカビには、塩素系のカビ取り剤(カビキラーなど)を使用します。カビ取り剤を、カビの部分に吹きかけ、暫くしてから洗い流します。
カビ取り剤を使用する際は、浴室が乾いている状態で使用して下さい。また、必ず換気をして、ゴム手袋とマスクを着用するようにして下さい。

<カビが落ちない場合の対処法>

  • 1度で落ちない場合は、数回繰り返す。
  • カビ取り剤を吹きかけた後、キッチンペーパー等でパックして、しばらく放置する
  • ゴムパッキンなどのカビは、ジェルタイプのカビ取り剤を使用する。

水栓金具の水垢

浴室用の中性洗剤を吹きかけて、スポンジで掃除していきます。ただ、頑固な水垢の場合は、これだけは落ちないので、キッチンの水栓金具同様にクエン酸を使用します。クエン酸水を水垢汚れに吹きかけ、テッシュでパックして、しばらく置いた後、歯ブラシ等でこすります。クエン酸水の作り方はキッチンの掃除方法を参照して下さい。

また、これでは落ちない場合は、クエン酸水の代わりに、クエン酸ペーストを用いてパックするとより効果的です。

クエン酸ペースト

クエン酸2に対して水1を入れ、ペースト状になるまで混ぜるとクエン酸ペーストができます。

鏡の水垢

浴室内の鏡には、白いウロコ状の汚れが付いていることがあります。これは水垢です。水垢はアルカリ性の汚れなので、酸性のお酢を使って掃除をすると効果的です。

お酢を雑巾などに染み込ませて、拭き掃除をします。それでも落ちない場合は、キッチンペーパーやガーゼなどにお酢をしみこませて、汚れている部分をパックして、半日~1日置きます。この時、上からサランラップをかけておくと、お酢の蒸発を防ぎ効果的です。 お酢の匂いが気になる場合は、クエン酸でも代用できます。

排水溝の汚れ

お風呂場の排水溝は、髪の毛や石鹸カスなどで汚れ、ぬめりが発生しやすい個所です。まず、ごみ受けの髪の毛等を捨ててから、排水トラップなど取りはせる部品を外します。そして、歯ブラシ等で汚れをこすり落として下さい。

<クエン酸と重曹で排水パイプの内部まで掃除する方法>

排水溝に粉末の重曹を振りかけます。その後、クエン酸水を流しいれると泡が発生します。そのまま30分程度放置してから、洗い流すと排水溝内部まできれいになります。

トイレの掃除方法

トイレ掃除

トイレは、日々の掃除を怠っていた場合、便器内の水垢、黒ずみ、黄ばみなどの汚れが発生している場合があります。また、ウォシュレット機能が付いている場合は、ノズルの掃除も必要です。

便器の汚れ

便器内の汚れには、主に黒ずみよごれと、黄ばみ汚れがあります。汚れごとに掃除方法をご紹介しますので、参考にして下さい。

黒ずみ 黒ずみ汚れは、カビや雑菌よるもので、擦ったりしただけでは中々落ちません。
黒ずみ汚れを落とすには、研磨剤を含むクレンザー(トイレマジックリン強力クレンザーなど)を使用します。汚れにクレンザーをかけ、トイレットペーパーを当ててパックします。しばらくたってから、ブラシで擦ります。
黄ばみ 黄ばみ汚れは、主に尿石が原因です。尿石の汚れは、擦ったりしただけでは中々落ちません。
黄ばみ汚れを落とすには酸性のトイレ洗剤(サンポールなど)で湿布するという方法を用います。汚れの部分に、トイレットペーパーを当てて、その上か酸性洗剤をかけて、しばらく置きます。その後、ブラシでこすって下さい。

ウォシュレットノズルの汚れ

ウォシュレットのノズルの掃除は、忘れがちですが、汚れが発生しやすい個所です。以下のような方法で掃除して下さい。

  • 1、「ノズルおそうじ」ボタンを押して、ノズルを出す。
  • 2、柔らかい布、汚れがひどい場合は台所用中性洗剤を含ませた布で、ノズルを拭く。
  • 3、再度、「ノズルおそうじ」ボタンを押して、ノズルをしまう。
  • 4、リモコン等が汚れている場合は、軽く水拭きする。

洗面所の掃除方法

洗面所の掃除

洗面所は、浴室と同様に、鏡や水栓金具に水垢が付きやすい場所です。また、排水溝にゴミが溜まっていたり、ぬめり汚れが発生したりしやすいので、引越前に掃除をすることをお勧めします。

鏡の水垢

浴室の鏡同様に、お酢又はクエン酸を含ませた布で拭き掃除をします。それでも落ちない場合は、キッチンペーパーやガーゼなどに、クエン酸水又は、お酢をしみこませて、汚れている部分をパックして、半日~1日置きます。その後拭き掃除をすると綺麗になります。

水栓金具の水垢

キッチン、浴室の水栓金具同様に、クエン酸水を水垢汚れに吹きかけ、テッシュでパックして、しばらく置いた後、歯ブラシ等でこすります。溝などに入った、取り除きにくい汚れは、竹串を用いると、取り除きやすいです。

洗面ボウルの黒ずみ

黒ずみが発生してしまうと、中性洗剤などでの拭き掃除では中々落ちません。そこで、ここでもクエン酸水を使用します。クエン酸水を黒ずみにスプレーして、テッシュでパックして、しばらく置いた後、スポンジで擦って黒ずみを落として下さい。

排水溝の汚れ

ゴミ受けに溜まっているゴミを、歯ブラシなどで取り除きます。ぬめりや臭いがある場合は、排水溝に粉末の重曹を振りかけます。その後、クエン酸水を流し入れると泡が発生するので、そのまま30分程度放置してから洗い流すと、排水溝内部まできれいになります。

まとめ

水回りの掃除方法についてまとめました。引越前の掃除は、しておくことで敷金返還に影響が出ることもありますし、大家さんの心象もよくなります。上記の掃除方法を参考に、可能な限り、掃除をしてから退去することをお勧めします。