引越し時の挨拶マナー

引越しの挨拶状

引越しの挨拶状

最近はメールでの連絡がポピュラーになっていますが、引越しをした時の挨拶はハガキでお知らせするのがマナーです。近況報告も兼ねて、挨拶状を送ることをお勧めします。

挨拶のハガキは一枚一枚丁寧に手書きをするのが理想ですが、引越し作業やその他のいろいろな手続きに追われる中では難しいものです。そんな時には、パソコンを使って印刷をし、手書きの文章を一言添えると心のこもった挨拶状になります。ここでは、そんな引越しの挨拶状を送る時期や誰に送るかなどの基礎知識をご紹介します。

挨拶状を送る時期と相手

挨拶状を送る時期と送る相手は、一般的に以下ように言われていますので、参考にして下さい。

時期 引越しの1ヶ月後まで
遅くても引越しの2ヶ月以内には送る
送る相手 親族、友人、上司や仕事先の関係者、恩師

挨拶状を送る時期は、一般的に引越しの1ヶ月後までと言われているようです。ただ、引越の後片付け、手続き、学校の転入など、引越後は多忙になりがちです。そのような場合、遅くても2ヶ月以内には、送れるようにすることをお勧めします。引越後、忙しいことが予想される場合は、引越前から挨拶状の準備をしておくとスムーズです。

また、親族、恩師、上司や仕事の関係者などへは、忘れずに送るようにして下さい。友人の場合、ごく親しい関係である場合は、メールやSNS等での報告でも問題ないでしょう。遠方であったり、疎遠になっている友人であれば、近況報告を兼ねて挨拶状を送るのもお勧めです。

挨拶状の作成方法

挨拶状のイラスト

では、実際に挨拶状のはがきを作成はどのようにしたらよいのでしょうか。引越前後の忙しい時期に、手書きで挨拶状を書くのは負担が大きいです。以下のような方法で挨拶状を簡単に作成することができます。ご自身の都合に合った方法で挨拶状を作成して下さい。出来上がったはがきに、一言手書きで近況報告などを書くと、心のこもった挨拶状となりお勧めです。

業者に作成を依頼する

業者に、引越し挨拶の定型文を記載した挨拶状の作成を依頼します。
コストはかかりますが、デザインも豊富で、自身の手間が少なくて済みます。はがきの裏面の印刷だけでなく、宛名の印字も依頼できます。

以下は、業者の例です。

郵便局:http://welcometown-postcard.post.japanpost.jp/

挨拶状.Com:http://hikkoshi.aisatsujo.jp/

Card box:https://hikkoshi.cardbox.biz/

カメラのキタムラ:http://www.kitamura-print.com/postcard/

挨拶状のテンプレートをダウンロードして自分で作成する

2つ目の方法は、インターネット上から、引越の挨拶状のテンプレートをダウンロードして作成する方法です。テンプレートに引越先の住所等を自分で入力して、印刷をします。 手間はかかりますが、無料のテンプレートも多数あり、なにより業者に依頼するよりも低コストで作成できます。自宅にプリンターがあり、パソコン操作に苦手意識がない場合はお勧めです。

以下は、ダウンロード先の例です。

引越しました!を伝えよう:http://www.hikkoshi-hagaki.com/

お手紙ファクトリー:http://www.printout.jp/factory/postcard/

さきちん絵葉書:https://tadahagaki.com/

挨拶状の書き方

引越し挨拶のはがき

業者に挨拶状の作成を依頼した場合は心配ありませんが、自身で作成する場合は、以下の内容が書かれているか確認して下さい。

  • 季節のあいさつ
  • 引越しのお知らせ
  • 新居の住所と連絡先
  • 今後のお付き合いのお願い

挨拶状を送る相手によって、あいさつ文等は若干異なってきます。仕事関係でお付き合いのある方や目上の方の場合は、儀礼的な文面で頭言葉・季節の挨拶を入れて、最後に「新居にお立ち寄りください」と結ぶのが一般的です。難読の住所や駅名にはふりがなをふり、簡単な地図や最寄り駅からのアクセスを記すと印象的な挨拶状になります。

季節の挨拶文

挨拶状に季節のあいさつを含めますが、各月の時候の挨拶として代表的なものをまとめたので、参考にして下さい。文頭に「拝啓」、文末を「敬具」で結び、下記の表にある時候の挨拶を加えます。

<時候の挨拶一覧>

1月 「新春の候」「初春の候」「寒さ厳しき季節」
2月 「向春の候」「余寒の候」「余寒なお厳しき折」
3月 「早春の候」「春寒の候」「春色のなごやかな季節」
4月 「春暖の候」「陽春の候」「春たけなわの今日この頃」
5月 「新緑の候」「薫風の候」「若葉の季節となり」
6月 「初夏の候」「立夏の候」「梅雨の候、あじさいの美しい頃」
7月 「盆夏の候」「猛暑の候」「梅雨が明け暑さが続きますが」
8月 「残暑の候」「晩夏の候」「残暑厳しき折から」
9月 「初秋の候」「新秋の候」「朝夕はしのぎやすくなり」
10月 「秋冷の候」「紅葉の候」「秋の深まりを感じる今日この頃」
11月 「晩秋の候」「向寒の候」「暮秋の候」
12月 「初冬の候」「師走の候」「暮れも押し迫ってまいりましたが」
通年 「時下」

引越し挨拶状の文例

引越しをしたシュチュエーションによって、挨拶文は変わってきますが、2つほど文例をご紹介しますので参考にして下さい。

<転勤で引越しをした場合、上司や仕事関係者に送る挨拶文>

拝啓 春暖の候となりました。皆様におかれましたはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。

さて、この度転勤を機に左記(文章の左側に転居先の住所がある場合)に転居いたしましたのでお知らせいたします。新居は○○線××駅より徒歩で5分ほどのところですので、こちらにお越しの際は是非お立ち寄りくださいませ。

今後とも変わらぬご指導の程よろしくお願い申し上げます。敬具

  平成○年 ○月

<友人への挨拶文>

拝啓 皆様にはお変わりなくお過ごしでございましょうか。
さて、この度手頃な引越先が見つかり左記(文章の左側に転居先の住所がある場合)へ転居致しました。

自然に恵まれ、育ち盛りの子供達の健康にプラスになればと願っております。お近くにお出かけの際には、お気軽にお立ち寄りください。

まずはご挨拶かたがたお知らせ致します。敬具

  平成○年 ○月

引越し挨拶のはがきを省ける場合

引越しの挨拶状を送ることはマナーだとお伝えしましたが、以下のような場合には挨拶状を送らなくても失礼にあたりません。

  • 年賀状、結婚報告、出産報告の挨拶状に引越しの報告も書く場合
  • 職場の慣例上、引越報告は挨拶状ではなくメールの場合
  • ごく親しい友人で、SNSやメールでの報告が可能な場合

年賀状や結婚報告、出産報告の挨拶状を送る時期と重なる場合は、別途引越しの挨拶状を送るのではなく、引越した旨を併せて記入できます。また、万が一、引越の挨拶状を出しそびれてしまった場合なども、年賀状に引越したことを記載するとよいでしょう。

職場の環境によっては、年賀状のやり取りもなく、先方の住所を知らない場合も考えられます。そのような場合は、メールや口頭での引越し挨拶でも問題ないです。これはあくまでも職場によりますので、自身の状況で判断して下さい。

また、ごく親しい友人であれば、かしこまった挨拶状を送るのではなく、SNSやメールでの報告ですむ場合もあります。

まとめ

引越しの挨拶状についてご紹介してきました。SNSやメールが発達している昨今ですが、目上の方などには、挨拶状を送ることがマナーとされている場合が多いようです。

引越前後はなにかと多忙ですが、その後の円滑な人間関係の為にも、挨拶状を送るのを忘れないようにして下さい。