引越し荷造りと梱包方法

タンスの中身を入れたまま運んでもらう際の4つの注意点

引越し時のタンス

近年、タンスの中身を取り出さずに運搬してくれる引越し業者が増えています。梱包の手間が省けて非常に便利なサービスです。トラブルなく安全に運んでもらうために、以下の4つの注意点を確認しておいて下さい。

また、業者やタンスによって、中身を入れたまま運搬してもらえるかどうかは異なります。中身を入れたままでよいか、中身をダンボールに梱包する必要があるか、見積もり時に業者に確認して下さい。

中身を入れたまま運んでもらえるタンスかどうか業者に確認する

先程お伝えした通り、どんなタンスでも中身を入れたまま運んでもらえるわけではありません。タンスの大きさや中身の重さによっては、中身を出して、ダンボールに詰める必要があります。また、階段のある建物かどうかといった条件や、移動距離によっても変わってきます。自己判断せずに、中身を入れたままでもよいか、引越業者に確認して下さい。

参考までに、以下に、中身を入れたまま運んでもらいやすいタンスと、そうでないタンスの例を挙げました。

運んでもらいやすいタンス

・小型のタンス

・衣装ケース

運んでもらえないタンス

・大型のタンス

・和ダンス

・ロッカータンス

引越業者で運べないものが入っていないか確認する

引越し時にタンスに入れたままでは運べない貴重品

引越業者に確認して、中身を入れたままでよいと言われた場合、業者に運んでもらえないものがタンスに入っていないか確認しておく必要があります。

タンスの中に入れがちな荷物として、現金・通帳・印鑑・キャッシュカードといった貴重品類です。こういった貴重品をはじめ、有価証券や貴金属類などは、引越し業者では一切運べませんので、タンスに入っていないか事前に確認して下さい。万が一紛失などのトラブルが生じても、自己責任となります。

また、火が出る恐れのあるもの、ガスなど爆発の危険性があるものなどは、タンスに入れたままでは運んでもらえません。小さな引き出しに、ライターやオイルなどを収納している家庭もあるので、小さいものでも火器が入っていないか確認して下さい。

上記以外でも、中に何が入っているか不明な場合は、運搬を断られることがあります。トラブルを起こさないためにも、中身を聞かれたら正直に答えて下さい。

<タンスの中から取り出す必要があるもの>

貴重品類 現金、通帳、キャッシュカード、印鑑、有価証券、貴金属類、など
発火の恐れがあるもの ライター、オイル、ガスボンベ、など

破損・汚損しやすいものは入れない

割れたお茶碗

先程お伝えした、貴重品や火器以外でも、破損や汚損しやすいものは、タンスに入れたままにしないで下さい。

例えば、ワレモノや液体物は厳禁です。中身を入れたままタンスを運ぶということは、当然タンスを傾ける可能性もあります。ワレモノや液体物が入っていて、タンスの中で壊れたりこぼれたりしても、引越し業者は責任の取りようがありません。 特に液体がこぼれた場合は、タンスの劣化を早めますし、汚損が他の荷物にまで及んでしまう可能性もありますので、充分注意しましょう。

また、タンスの中に極端な重量物が入っている場合、運搬が困難になるだけでなく、タンスの破損や劣化につながる恐れがあります。重量物を入れたまま運搬した結果、引き出しが変形し、スムーズに出し入れができなくなったというケースもあります。極端に重いものが入っていないかも、事前に確認しておいて下さい。

<破損・汚損につながるためタンスの中から取り出す必要があるもの>

ワレモノ 食器、グラス、鏡、など
液体物 飲料、シャンプー類、洗剤、化粧品、ハミガキ粉、など

見られたくない荷物は入れない

最後に、他人に見られたくない物は、タンスの中には入れずに、ダンボールへ梱包してガムテープで留めておくようにして下さい。

中身を入れたままタンスを運んでもらえることになっている場合でも、引越し途中で中身を出すことになる場合もあります。例えば、急遽、吊り上げによる搬入作業が必要になるなど、タンスの搬出入に、特殊な作業が必要になることがあります。その場合は、タンスの引き出しを取り除いたり、中身をすべて取り出したりする必要があります。

上記のようなケースも踏まえ、タンスの中身を入れたまま運んでもらう場合は、中身を業者の方が見る可能性があるということを理解しておいて下さい。タンスの場合、下着類を収納している場合も多いかと思います。見られたくない物は、事前にダンボールに梱包しておくのを忘れないでください。

まとめ

タンスの中身を入れたまま運んでもらえるというサービスは、荷造りだけでなく、新居での荷ほどきの必要もなくなる、非常に便利なサービスです。トラブルなく引越しを終えるためにも、今回ご紹介した4つの注意点にあるような、業者への事前確認や、入れてはいけない物が入っていないかの確認を忘れずに行って下さい。