追加料金を請求されないために

引越しにおける追加料金とは、作業当日に、見積内容とは異なる作業が生じる事によって発生する料金の事です。

追加料金が発生しないよう事前に確認

作業をスムーズに実施するにあたり、作業時間の増加を必要とする場合には、業者としても、新たに料金を請求せざるを得ません。しかし、必ずしも料金が発生するとは限りません。少しのことであれば多少は融通が利くケースもあります。なるべくは追加料金が発生しないよう事前に確認しておきましょう。

そのためには、契約・見積もりの内容を充分に把握しておき、どういった場合に追加料金が発生するのか理解しておくべきです。また、事前に利用者側として行うべき準備をしっかりと終えておき、引越し作業においては、見積書に記載されている内容に見合った作業のみを業者に行わせる事が大切となります。

ここでは、追加料金を請求されないための具体的なポイントについて紹介します。

荷造りを完了させておく

利用者が荷造りを行う契約の場合、引越し作業開始までに荷造りを完了させておく事が鉄則となります。仮に荷造りが不十分である場合、業者が手伝わざるを得ない状況も考えられ、追加料金発生の可能性があるので注意が必要です。

見積もりに含まれない荷物を増やさない

荷物の量は、使用するトラックの大きさと関係しており、引越し料金にも反映されます。
そして、見積作成後に荷物量が増えると、その状態によっては別に新たなトラックを使用しないと積載が難しい場合もあり、大幅に追加料金が発生する可能性がありますので見積書に記載以外の荷物量を増やさないようにすることがひとつです。

ちなみに荷物量が増える例としては、不用品が処分出来なかった場合や、家具・ベッド等の大型家財を入手した場合などが考えられます。

荷物内容を事前に正確に伝えておく

どういった種類の荷物があるのか、事前に伝えておきましょう。たとえば、美術工芸品、ペット等の特殊荷物の類においては、専門的スキルを持ったスタッフが梱包を行い、その荷物に適した車両で運搬を行うこととなっており、その手間に応じた料金が発生します。

そして、仮に特殊荷物を運搬することを、見積作成時に業者に説明していなかった場合、当然、当日に追加料金が発生するので注意が必要です。

新居やその周辺の状況を事前に説明しておく

引越し先の新居やその周辺の道路事情等によっては、意外に手間や作業時間を要するケースがあり、追加料金を請求される事があります。見積作成の段階において、新居やその周辺の状況を、しっかりと業者に説明しておくべきです。

一般的な引越しの見積もりは、実際に旧居や荷物を確認する事によって行なわれますが、引越し先の現場確認については、実施されない事が多いです。もちろん、旧居と新居が近い場合の引越しや、業者側がすでに知っている住所等に新居がある場合、あるいは、周辺に業者の支店・営業所がある場合は、実際に新居やその周辺を見に行くこともあるでしょう。

しかし、多くの場合は利用者側からの説明や、地図やネット情報等による確認が一般的であり、完全に把握出来ない可能性があります。事前にある程度は詳細な説明をしておく必要があります。周辺の状況により追加料金が発生するケースとしては、次の事例が考えられます。

エレベーター設置の有無

新居がマンション・アパート等の3階以上部分の戸室である場合、エレベーターが設置されている場合と、設置されていない場合とでは、作業時間に大きな差が生じる可能性があります。見積時には、エレベーター設置の有無や大きさ等について業者に伝えておきましょう。

階段・通路(廊下)・扉等について

建物等の状況によっては、大型荷物を新居の玄関・窓(サッシ)などから搬入する事が出来ない場合があります。たとえば、2階以上にある部屋へのピアノ等の搬入において、階段・通路等の幅が狭い場合は、クレーン設備や昇降設備などを用いた搬入作業となり、料金も割高となります。この場合、事前にその旨を説明しておかないと、追加料金が発生する事になり、業者にも苦労を掛けてしまいます。

道路の幅など

新居の建物付近の道路の幅は、停める事が可能なトラックのサイズと関係してきます。仮に道路にトラックを停める事が困難である場合、新居から離れた場所に停めることとなり、作業時間に影響を与えます。ですので、事前に道路の幅や交通状況等を説明し、業者に把握してもらっておく必要があります。