大型家具

家具が大きすぎて玄関を通せない場合の対処法

通常、家財の搬出入は玄関で行いますが、大きすぎて玄関を通せない家具は多々あります。当日になって慌てないように、大型家具の運搬の基本を、あらかじめ押えておきましょう。

大型家具の運搬

玄関を通せない家具は窓やベランダを使って搬出入する

解体や組立てができない家具に関しては、外吊り作業を依頼することでほぼ解決します。外吊りとは、大きな窓やベランダを使って引越し荷物の搬出入をすることです。

作業には多くの手間がかかり、場合によっては専用重機を利用するため、有料のサービスとなります。外吊りにはいくつか種類がありますが、ここでは代表的な作業方法をご紹介しましょう。

手作業による外吊り作業

人の手で行う外吊り作業のことを、手吊り(または手吊り作業)といいます。安全で確実な搬出入をするため、通常は3名以上の作業員で行います。特別な重機などを必要とせず、主に人力とロープのみで行なう方法です。外吊り作業の中では、最も費用を抑えることができます。

搬出入したい家具が、余裕をもって通れるスペースさえ確保できれば作業は可能です。他の方法と比べ、作業スペースを最小限に抑えることができます。

手作業による外吊り作業の注意点

あくまでも人力のみで吊り上げる方法ですので、吊り上げられる重量には限界があります。そのため、重すぎる家具の場合には、手作業による外吊り作業ができません。

また、吊り上げ・吊り下げの過程で、家具や建物に傷をつけるリスクがあります。作業員はプロですので、それほど心配する必要はありませんが、重機で水平に上げ下げする方法に比べると、リスクは高いといえるでしょう。

車両による外吊り作業

専用の重機を使って、玄関よりも大きな開口部から荷物を搬出入する方法もあります。人力では難しい、重量のある家具の吊り上げ、吊り下げが可能です。

搬入口が道路側にあり、道路と建物が近い場合には、主にユニック車が使われます。車両による外吊り作業の中では、比較的費用を安くおさえることができるのが特徴です。

搬入口が道路の反対側にある場合や、道路と建物が離れている場合には、大型クレーン車が使われます。ユニック車よりも、さらに遠い範囲まで荷物を運ぶことができます。

●ユニック車とは?

トラックにクレーン機能を追加したもの。荷台があり、クレーンを使って荷物の積み下ろしができる。

●クレーン車とは?

道路を自走し、移動ができるクレーンのこと。荷物の移動に特化。荷台がなく、荷物の運搬はできない。

車両による外吊り作業の注意点

手吊りよりも必要とする作業スペースが多く、重機の手配も必要になるため、必然的に費用が高くなります。特に大型クレーン車は、かなりのスペースが必要な上、専門の作業員や警備員も必要になることがあり、より高額になると考えましょう。

また、車両による外吊り作業は、あらかじめ予約が必要です。業者によっては、対応していないことも多々あるため、対応できるか否かも含め、事前にしっかり打ち合わせをしましょう。

たいていの大型家具は解体すれば玄関から出し入れできる

大型家具のほとんどは、解体して玄関から搬出入することが可能です。購入時、室内で組み立てて完成させるタイプの大型家具については、基本的に分解して運び出すものと考えておいて良いでしょう。ただし、組み立てと同時に接着剤などで固定した家具など、一部例外はあります。

引越しの搬出入の際に解体、組立が必要となることが多い大型家具は、婚礼家具、食器棚、ダイニングテーブル、ベッド、学習机などです。

引越しの搬出入で
解体、組立が必要となることが多い大型家具

大型家具の解体・組立ては引越し業者に依頼しよう

大型家具の解体、組み立ては、専用の工具などが必要な場合もありますので、自分で行うのは困難です。引越し業者では、引越しに伴う家具の解体、組み立て作業を大抵は無料で行っています。無理に自分で作業をせず、引越しを依頼する業者にやってもらうのが良いでしょう。

家具の解体・組立てが伴うとなると、通常よりも作業に時間がかかります。引越し業者のスケジュールや、専用工具の準備などを考慮し、解体や組立てが必要になりそうな家具の有無は事前に業者に伝えておきましょう。

引越業者に大型家具の解体・組立てを依頼する際の注意点

大型家具の解体や組み立ては、引越し作業の基本料金に含まれているのが一般的ですが、引越し業者や選ぶプランによっては有料になることがあります。無料かどうか、あらかじめ確認しておきましょう。

また、基本的には無料の業者であっても、特殊な構造をしている家具などについては別途料金が発生する場合がありますので注意が必要です。