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海外引越しに伴う手続き
海外引越しで必要な手続きは、国内引越しとは多少異なります。海外引越しに伴う手続きの種類とその手続き方法などを具体的にご紹介します。手続きに不備や漏れがないよう、あらかじめチェックしておきましょう。また、先に始めた方がいい手続きから順番にまとめてあるので、スケジュールを立てる際にもお役立てください。
海外引越しが決まったらすぐに行う手続き
手続きの 内容 |
手続きする場所 | 必要書類 | 手続きの方法 |
---|---|---|---|
パスポートの申請 | 住民登録している都道府県のパスポート申請窓口 |
一般旅券発給申請書 1通
※有効期限が1年未満のパスポートを更新する場合は、そのパスポートも必要 |
窓口にある申請書とその他必要書類をパスポート申請窓口に提出。パスポート取得には、通常1週間程度かかる。 交付予定日を過ぎたら同じ窓口へ行き、パスポートを受け取る。その際、申請時に渡される受理表と手数料が必要。 ※パスポートの有効期限は、5年と10年があり、どちらを選ぶかで交付手数料が変わる |
ビザの申請 |
渡航先国の在日大使館 または領事館のビザ取り扱い窓口 |
※必要書類は、渡航先の国や渡航の目的によって大きく変わるため、該当国の窓口で確認が必要 |
大使館(領事館)で申請書を入手し、必要書類が揃ったら該当窓口に提出。申請の許可がおりる(発給)までの期間は、即日~1週間程度。 受け取りは、通常申請時と同じ窓口だが、国によっては郵送で受け取れるケースもある。また、ビザ発行には手数料が必要。支払いは受け取りのときが一般的だが、申請時でも可。 ※パスポートは、ビザの申請が終わるまで返ってこないので、申請前にコピーを取っておくとよい |
ビザは、必要書類を手に入れるのに数ヶ月かかる、申請の許可がおりない、といった理由で発給までに時間がかかる場合があるので、早めに準備してください。また、ビザの申請を行うにはパスポートが必須です。海外引越しが決まったら、真っ先にパスポートを用意しましょう。
既にパスポートを持っている人は有効期間に注意
ビザを申請する場合、パスポートには一定以上の有効期間が必要です。渡航先の国によって、申請時に必要なパスポートの有効期間は異なるので、必ず該当国の大使館や領事館で確認してください。残りの有効期間が足りなければ更新手続きが必要です。
海外引越しの1ヶ月~2週間前に行う手続き
手続きの内容 | 手続きする場所・連絡先 | 手続きの方法 |
---|---|---|
転校手続き | 在学校 |
いつまで通学させるかを決めたら、学校へ退学届を提出する。学校からは、転校先の学校に提出する書類を発行してもらう。たとえば、「転学等通知書」「在学証明書」など。 手続きの手順、必要書類は、学校や国によって異なるため、詳しくは、自治体や学校に確認する。 |
テレビ関連サービスの解約 |
NHK ケーブルテレビ など |
NHKへは、電話で解約希望の連絡を入れる。後日送られてくる解約届を返送し、書類に不備が無ければ解約完了。 ケーブルテレビなどの解約手続き方法は、電話連絡後、ケーブルモデルなどの撤去作業が行われ、その費用を支払って解約という流れが一般的。 |
インターネットの変更・解約 | プロバイダ |
契約中のプロバイダが、渡航先国でも利用できるようであれば、契約変更手続きを行って継続利用するのがおすすめ。それ以外のプロバイダの場合は、解約手続きを行う。 ※現地のプロバイダと契約し直すより多少費用は高くなるが、日本のプロバイダを継続して使った方が便利でトラブルが少ない |
銀行口座の住所変更・解約 | 銀行 |
海外滞在中でも継続できる口座の場合は、日本国内に代理人を立てるなどの手続きを行うと口座が残せる。 銀行や口座の種類によっては、日本にいないと口座を維持できないため、その場合は解約となる。 |
クレジットカードの住所変更・解約 | クレジットカード会社 | 国内での連絡先変更手続きや海外渡航手続きなどを行えば、そのまま利用できることが多い。ただし、カード会社によっては、銀行と同じ理由で解約手続きが必要。 |
保険の住所変更・解約 | 保険会社 |
生命保険や医療保険に加入している場合、海外渡航通知書を提出するなどの手続きをふめば、契約を継続することができる。 その場合、海外滞在中の保険金請求も可能だが、一部給付対象外になる場合があるため要確認。 |
国際運転免許証の取得 |
運転免許試験場 運転免許更新センター 一部警察署 |
窓口にある国外運転免許証交付申請書、運転免許証、パスポート(他、渡航を証明するもの)、写真、手数料(2,650円)を用意して申請する。 免許証は即日発行が可能だが、警察署で手続きをした場合は2週間ほどかかる。 |
携帯電話・スマホの変更・解約 | 通信事業者(通信キャリア ほか) |
国内キャリアの携帯電話・スマホは、そのまま海外で利用することはできない。 解約するか、一時的に利用を停止する手続きをとるか、国際ローミングサービスに申し込んで海外でも利用できるようにするかの3通りになるのが基本。 |
新聞の定期購読の解約 |
新聞社の購読窓口 または担当の販売店 |
電話で解約したい旨を連絡し解約する。すぐに配達を停止して欲しい場合は、販売店に直接電話で伝える。ただし、月額料金が日割りになることは通常ないので注意。 |
※詳しい手続き方法や必要書類については、渡航先の国や契約している会社によってかなり異なる。手続き前には、該当窓口への確認が必須。
海外引越しの2週間~1週間前に行う手続き
手続きの内容 | 手続きする場所・連絡先 | 手続きの方法 |
---|---|---|
国外転出届の提出 | 市区町村役場 |
海外に1年以上滞在する場合は、国外転出届を提出する必要がある。 ※1年未満の渡航の場合は、国外転出届を出さなくていい 【必要書類】 【手続き期限】 |
国民年金の任意加入の手続き | 市区町村役場 |
国外転出届を提出すると、自動的に国民年金保険料の支払い義務がなくなる。海外滞在中も、年金の支払いを続けたい場合は、任意加入の手続きが必要。 ※国外転出届を提出しない、あるいは任意加入を希望しない場合は、手続き不要。 【必要書類】 【手続き期限】 |
マイナンバーカードなどの返納 | 市区町村役場 |
国外転出届を提出する際、マイナンバー通知カード、またはマイナンバーカードを返納する。 ※国外転出届を提出しない場合は返納せず、自分で保管する |
電気・ガス・水道の停止手続き |
電力会社 ガス会社 水道局 |
電気・ガス・水道の供給元それぞれに利用停止の連絡をする。連絡方法は供給元によって異なるが、電話・FAX・インターネットがある。 ※連絡時には、お客様番号が必要になることが多いので、事前に確認しておく。番号は使用量のお知らせ(検針票)、請求書や領収書で確認できる。 |
郵便物の転送手続き | 郵便局 |
最寄りの郵便局に転居届を提出するか、転居届をポストに投函する。または、インターネットで申し込む。 窓口で届出をする場合は、本人確認書類と、旧住所が確認できる書類が必要。たとえば、旧住所が記載されている運転免許証など。 ※海外への転送はできないため、国内で転送したい住所がある場合のみ |
※国民健康保険の手続きは原則なし。ただし、国内で住民票の移動がある場合を除く。たとえば、住民票を実家に移してから海外へ引越しするといった場合には、転出・転入の手続きはもとより、国民健康保険の資格喪失・加入手続きが必要。
まとめ
海外引越しに伴う手続きは、手続きする種類とそのための必要書類が多く、時間がかかります。そのため、日本で行うすべての手続きを出国前に終わらせるためには、優先順位に沿ってスケジュールを組む必要があります。
万が一、出発までに手続きが終わらなかった場合、国外からの電話連絡・書類の郵送などが必要になるばかりか、日本で代理人をたてなければならなくなる可能性もあるため、非常に面倒です。
海外引越しが決まったら、ここに記載したスケジュールを参考にしてください。手続きに時間がかかる可能性を考慮し、何事も早め早めに手をつけるよう心がけてください。