特殊な荷物

仏壇の引越しの流れ

仏壇の引越しを行う場合、決められた手順に従った上で運ばなければなりません。宗教や宗派によって異なる場合がありますが、ここでは一般的な方法として引越し前から引越し後に至る流れを説明します。

仏壇の引越し

1.寺に精抜きの依頼をする

仏壇には本尊が祀られており、先祖の位牌が安置されていますが、これらには「魂(精)」が宿っているとされています。仏壇を移設する際には、この魂を一時的に離す法要が必要です。この事を「精抜き(抜魂)」と言います。仏壇の前で僧侶にお経を上げてもらい、精抜きが行われます。

特定の寺の檀家である場合には、原則、その寺に精抜きの依頼をします。また、特定の寺の檀家ではない場合には、帰依している宗派の寺に相談をして、精抜きを依頼します。寺側の都合もあるので、引越し日の1ヶ月前には先方に連絡を取り、相談・依頼をしましょう。

2.精抜きを行う

寺から僧侶に自宅まで来てもらい、精抜きの儀式を執り行います。一般的には、引越し日の前日から1週間ほど前までに済ませます。

3.梱包(荷作り)をする

精抜きの儀式を執り行った後に梱包を行います。引越し業者に引越し作業を依頼している際には、業者が行わない範囲に関する梱包を行います。

4.移設する

引越し日当日、仏壇の移設を行います。仏壇は旧居から一番最後に運び出し、新居へ一番初めに運び入れるのがしきたりです。

5.精入れを行う

寺から僧侶に新居まで来てもらい、仏壇の前で精入れ(入魂)の儀式を執り行います。依頼する寺(僧侶)は、精抜きを執り行った寺にお願いするのが一般的です。精抜きを依頼する際に、精入れについても併せてお願いしておくと良いでしょう。精入れは、入居後できるだけ早い時期に行いましょう。